菌ちゃん農法をやってみよう!小さなスペースを使った試し方

のらしごと

こんにちは、オイチです。

菌ちゃん農法は、微生物=菌ちゃんのチカラを借りて野菜を作る農法です。

菌ちゃん農法がちょっぴり気になるな。。
畑の隅でこじんまりやってみたいな。。
お試しでできないかな。。

なんて、思った方!
できますよ!

基本的なうねの作り方で、広さなどのスペースは自分に合わせて作ることができます!

今回は菌ちゃん農法のうねの作り方を紹介します。
紹介するのは、小さなスペースで基本に忠実に始めるやり方です。

畑や庭で小さく菌ちゃん農法をやってみよう

菌ちゃん農法を始める前に知っておこう

菌ちゃん農法は、まず、菌ちゃんたちを育てる土作りからはじまります。
土作りに必要な期間は、2〜3ヶ月(12月〜2月は除外して数える)です。
除外する理由は、寒くて微生物の活動が盛んでないからです。

夏野菜を育てる場合は、4月末頃に苗を植えるので、11月頃もしくは3月頃
冬野菜を育てる場合は、10月頃に苗を植えるので、8月頃
土作り(畝立てをして、マルチを張る作業)を開始する必要があります。

完成予定のうねはこんな感じです。

これは、私が今年の夏にうねたてして、まだ何も植えていない畑です。

一度うねを作ったら、その後は耕す必要はなくなります。

糸状菌が発生してうまく育ったら、糸状菌の餌になる有機物を足したり、マルチを張り替えるだけで作ったうねは、ずっとそのまま使えます。。
耕す手間が必要ない理由は、糸状菌たちが土を耕してくれるからです。

場所を用意しよう

小さく始めるために、縦横2メートルの場所を用意します。

菌ちゃん農法をする場合、できれば土の中に栄養分(化学肥料)が残っていない場所がよいです。
畑であれば、一度作物を栽培して土の中に肥料を足す前の場所やうねです。
理由は、今後、糸状菌による無肥料栽培を行っていくためです。

材料を準備しよう

用意するもの(面積4平方メートル分)

小さく始めるスペース、面積4平方メートル分をうねたてするときに必要なものです。

  • 有機物
  • 牡蠣殻石灰 400〜800グラム
  • 炭(荒いもの)4〜8キログラム
  • ホウ砂(ホウ素)4〜8グラム
  • 黒マルチ(幅180センチメートルのもの)
  • マルチ押さえ
  • スコップやくわなどの道具

*有機物について
集めるのに時間がかかるかもしれないので最初に有機物集めをしましょう。

有機物とは、微生物(糸状菌・菌ちゃん)のエサになるこれらのものです。

  • 刈り草
  • もみがら
  • タケ
  • 木のチップ
  • 落ち葉
  • 枯れ木  など

基本的に刈って直ぐや切って直ぐのものではなく、野ざらしにして数カ月放置したものが適しています。野ざらしにしている間に既に糸状菌がついたもの使うとよいです。

うねたてをする縦横2メートルの場所に幅1メートル長さ2メートルのうねを作ったあとに、その上に有機物を高さ10センチほど乗せるので、たくさんの有機物が必要になります。

*そういうものが身近にないという場合

  1. 畑や田んぼをしている人に刈った草を分けて貰う
  2. 業者さんで不要な木のチップなどを分けてもらう
  3. 家の除草をした時に処分せずに草マルチとして野ざらしにする
  4. 近所の雑草が気になる道端をボランティアで草刈りをして持ち帰り野ざらしにする
  5. 山にいくと溝に落ち葉つまってたりするので、ボランティアで掃除しつつ落ち葉を持ち帰る

などの方法で探してみてください。

こんなふうに刈った草を放置してあれば、貰えないか頼んでみましょう。

草刈りをして燃やす機会を逃した畑や田んぼをみつけたら、持ち主にきいてみて下さい、快く分けてくれる可能性は大いにあります。

最初にいれる有機肥料について

土作りのために最初に土に混ぜ込んでおくと良い有機肥料をいれて耕します。(絶対に必要ではないです)これらは、土作りの手助けをしてくれます

牡蠣殻石灰 400〜800グラム
カルシウム、マグネシウム、マンガンなど、多様なミネラルを含むので野菜が丈夫に育ち、味も良くなります。

炭(荒いもの)4〜8キログラム
細かい粉状のものはさける。
炭は炭素の塊で、微小な穴が無数にあり、さまざまな微生物のすみかになります。
腐敗しにくく、糸状菌が働きやすい発酵型の土にしてくれます。

ホウ砂(ホウ素)4〜8グラム
ハクサイ、ダイコン、トマトなどを育てたい場合は、ホウ素欠乏症を起こしやすいので混ぜておくと安心です。
投入量が微量なので、バケツの中であらかじめ土と混ぜてから、散布します

黒マルチについて

微生物は適度な水分(湿気)を好みます。
大雨でも畝の中が水分過多にならないようにうねを高く作ることが菌ちゃん農法の特徴です。
高さは50センチメートル以上が理想のため、幅の広いマルチが必要になります。

マルチ押さえについて

このように押さえる部分がカーブしているものを選びましょう。
このカーブがマルチを押さえるために、平らなものより有効です。

うねを作ろう

今回紹介する、小さく始めるためのスペースは、4平方メートルです。

手順1
小さく始めるための面積4平方メートル(横2メートル、縦2メートル)の場所に、最初に有機肥料をすき込みます。

牡蠣殻石灰 400〜800グラムをまんべんなくまきます。

炭(荒いもの)4〜8キログラムをまんべんなくまきます。

ホウ砂(ホウ素)4〜8グラムと土をバケツの中で混ぜ、それをまんべんなくまきます。

全部をまきおわったら、全体が混ざるように耕します。

手順2
うねの幅が1メートルになるように両脇の土をよせてうねの上に乗せていきます。
両脇は幅40センチメートルの溝になるように土をうねに乗せていきます。

手順3
うねは野菜を植えるスペースを確保するためにできるだけ垂直に高くします。
その後、うねの上部を平らにならします。

手順4
うねの上に有機物を乗せていきます。
高さ10センチ位乗せます、時間の経過とともにこの高さは半分くらいになります。
木のチップなど固いものは、かさが減らないので高さ5センチ位乗せます。


手順5
その後は、有機物が隠れるくらい土をのせます。

以上でうねたては完成です。

微生物が好むすみかになるように、雨が降ってうね全体的に水分が行き渡ってから、マルチをかけるので、雨が降るのを待ちます

マルチをかけて、土作りの仕上げをしよう

手順1
雨が降って、うねの中全体に水分がいき渡ったら黒マルチをかけます。
できるだけ、ピンと張るようにかけてください。
マルチ押さえは、マルチが風などで飛ばされないようにしっかりと垂直に刺します。
感覚は狭いほどはがれにくいです。

手順2
マルチを張れたら、そのうえに土をのせていきます。
うねの上部の両端に20センチ間隔で土の塊をのせていきます。
土が足りない場合は、レンガやブロックを使います。
サラサラの土しかない場合は、土を袋などにいれてから乗せます。

*土を乗せたマルチの真下はずっと湿っています。
 このお陰で雨が降らない日が続いても、マルチの中が完全に乾燥することを避けられます。
 マルチの中全体がが乾燥しないように土を乗せるのです。
 3年前にわたしが始めたときは、土を乗せる幅は50~60センチでした。
 改良されて、今は20センチ間隔で土を置く様になっていました。
 このように、菌ちゃん農法は日々改善されて進化しています。

手順3
その後、うねの角のすぐ下、乗せた土と土の間に穴を開けていきます。
微生物たちのための空気穴です。

以上で菌ちゃん農法のうねたてが終了です。
あとは、2〜3ヶ月後かけて微生物が育つのを待ってから、苗を植え付けます

最初に書きました通り

夏野菜を育てる場合は、4月末頃に苗を植えるので、11月頃もしくは3月頃
冬野菜を育てる場合は、10月頃に苗を植えるので、8月頃
土作り(畝立てをして、マルチを張る作業)を開始する必要があります

ですので、

夏野菜の場合は、11月頃もしくは3月頃
冬野菜の場合は、8月頃

できるだけそれまでに、このうねたての作業を完了しておきましょう!

まとめ

うねたての作業は力仕事なので、大変です。
水分が多すぎるのが苦手な微生物たちのために菌ちゃん農法ではうねを高く作るからです。


両端の溝も、水はけを良くするために有効です。
それらの溝は菌ちゃん農法を行う場所(畑)の低い方に伸ばして、大雨が降っても水がすぐにはけるようにしておくことも大切です。
畝立てをした後、雨が降ったら溝を通って雨水がちゃんとはけているか確認してみてくださいね。

どんなものか様子を見るためにも、小さなスペースで試してみることをおすすめします。
やれそうだと確信してから、少しずつ菌ちゃん農法のスペースを広げていくと体に負担も少なく続けられます。

もちろん、はじめから広いスペースを菌ちゃん農法にすることも可能です。
その場合、たくさんの有機物が必要になります。
広いスペースを使う場合は、機械があると便利で労力も少なくてすみますし、ホームセンターなどで機械の貸出(有料)をしているところもあります。

是非、小さなスペースでも広いスペースでも、一度、菌ちゃん農法を試してみてください。
プランターや使用済肥料袋でも菌ちゃん農法を試すことができます。
その方法は以前書いてありますので、こちらからどうぞ。

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